話せない3

犬さん

俺は犬だ。

この世には喋れる動物が数多くいるが、俺は喋れない。
「ワン」か「バウ」くらいしか言えない。

だが、考えることは出来る。人間のように。
俺の飼い主がそれに気づいているかどうかはわからないが。

今日は留守番をしている。

平和だ……。

犬(……ん?)

突如、玄関に誰かが迫る気配。

犬(この感じ……)

それが親しい人間のものであることが分かった犬は、玄関に向かって走り出した。

間も無く、玄関のドアが開く。

娘「ただいまー」

犬「ワンワン!(おかえりー!)」

ご主人様の一人である娘に、抱きつくように飛びかかる。

犬「クゥ~ン、クゥ~ン(さみしかったよー)」

娘「はいはい、よしよし。いい子で留守番してた?」

犬「クゥ~ン、クゥ~……?!!」

その時、犬に電流走る。

犬(こ……この匂いは!?)

猫

犬(散歩ルートにいるあのふてぶてしい糞ネコの匂い!!!)

娘は犬が衝撃を受けていることに気付かず、さっさと台所の方へと歩いていった。

娘「あー、のど渇いた。なんかないかなー」

犬は冷蔵庫を開ける娘の背中を見つめたまま、固まっていた。

犬(ま、まさか……これは……)

犬(不倫、というやつでは!!)

犬「バウバウバウバウ!(ご主人様! 私というものがありながら!)」

娘「うわあ! びっくりしたあ! なに? 突然なんなの?」

犬「バウバウバウ!(この浮気者!)」

娘「なに怒ってるの?」

犬「バウバウバウ!(謝っても許さないぞぉ!)」

娘「え? あんたもジュース欲しいの?」

犬「アオ~~~ン!(ちが~~~う!)」

娘「? あ、もしかして遊んでほしいの?」

犬「……アオ~~~ン!(遊んでほしいけど、ちが~~~う!)」

娘「なに? 一体なんなの!?」

犬と娘、両者の関係は一体どうなるのか!?
事の真相は、如何に!?

つづく
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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

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