九十九神4

長く使われた物には命が宿る、という話を聞いた事はあるだろうか。
そのようなものを九十九神と呼ぶらしい。

もし、それが本当だとして――
意思を持った彼らはどのようなことを考えるのだろうか?

それでは、これから彼らの生活を覗いてみよう。
 
   ◆◆◆

イケメン「はあ~」

俺はしがないサラリーマン。
顔はいいけど金は無い。度胸も無い。

そんな俺はいま、故郷を遠く離れ、異国の地に足を踏み入れていた。

空港の中を力無く歩く。

イケメン「はあ~」

またため息が出てしまった。
だがしょうがない。この国にいること自体が憂鬱なのだから。

この国はいま情勢が不安定だ。
そこら中でテロ紛いの事が起きている。

一秒でも早く帰りたい。
さっさと仕事を終わらせてしまおう。

そう思った矢先に、早速憂鬱なものが目に入ってきた。

イケメン「うわ、なんじゃありゃ」

持ち物チェック

イケメン「持ち物検査っぽいけど……ガチの兵士じゃん。ゲームでしか見たこと無いゴツイ銃持ってんぞ」

イケメンは気持ちをさらに重くしながらその場に歩いていった。

   ◆◆◆

私は金属探知機(♀)。

最近すごく忙しいの。
テロ防止のために、とてもたくさんの人達をチェックしてるの。

男の人の体を調べるのは、まだちょっと恥ずかしい。
だって女の子だもん。

兵士「次の方どうぞー」

金属探知機を持つ兵士が声を上げると、イケメンが姿を現した。

金属探知機(きゃーーー。この人、かっこいいー)

兵士「はい、じゃあちょっと検査させてもらうんで、そのまま動かないで」

兵士が金属探知機をイケメンの体に押し当てる。

金属探知機(きゃーーーー (*/ω\*) )

ピーーーーー

イケメン「え? あれ?」

兵士「……何か持ってます? ネクタイピンとか」

イケメン「いや、金属は何も持ってないはずなんですけど……」

兵士「……じゃあ、ちょっと上半身脱いでもらえます?」

言われたイケメンはしぶしぶ服を脱いだ。

金属探知機(きゃーーーー (*/ω\*) )

別の兵士がイケメンの服を調べる。

兵士B「異常なし」

兵士「……じゃあ、ちょっと下も調べさせてもらいますね」

兵士が金属探知機をイケメンの股間付近に近づける。

金属探知機(きゃーーーー (*/ω\*) )

ピーーーーー

イケメン「ええええ!??」

兵士「……すいませんけど、下も脱いでもらえますか」

イケメン「いやいやいや、何も持ってませんよ! 本当に!」

反論するイケメンに、兵士Bが銃口を向けた。

兵士B「Shut up !! Fuckin face !!」(※意味は自分で調べてね!)

イケメン「ひぃっ!」

兵士「下着は脱がなくていいのでお願いします」

言われたイケメンはしぶしぶスラックスを脱いだ。

兵士Bがスラックスを調べる。

兵士B「異常なし」

兵士「……」

兵士が再び金属探知機をイケメンの股間付近に近づける。

金属探知機(きゃーーーー (*/ω\*) )

ピーーーーー

兵士「……」

兵士はおもむろにイケメンのパンツのゴムを引っ張り、中をのぞきこんだ。

金属探知機(きゃーーーー (*/ω\*) )

ピーーーーー

兵士「……何も無し」

金属探知機(きゃーーーー (*/ω\*) )

ピーーーーー

兵士「貴様……まさか……」

兵士はイケメンのケツに金属探知機を押し当てた。

金属探知機(きゃーーーー (*/ω\*) )

ピーーーーー

兵士「貴様ぁ! まさか、『穴の中』に何か隠してるのか!?」

兵士B「Fuckin asshole !!」(※意味は自分で調べてね!)

金属探知機(きゃーーーー (*/ω\*) )

ピーーーーー

イケメン「いやいやいや! そんなことしてない! これは何かの間違い!」

兵士「黙れぇ! こっちへ来い! 続きは取調室で行う!」

イケメン「えええええええ?!」

兵士「誰か、ゴム手袋を持って来い!」

金属探知機(あわわわわ。絶対私のせいだ。……でも、ワクワクしちゃう (*/ω\*) )

バタン イケメンと二人の兵士は取調室の中へと姿を消した。

……

イケメン「アーーーッ!!」

このクソ迷惑な金属探知機は一年後にようやくリコールされた。
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テーマ : オリジナル小説
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