猫と金魚鉢

猫と金魚鉢

猫「なあなあ」
金魚「……」
猫「なあなあ」
金魚「なんすか」
猫「なんや素っ気無い態度やなあ。ちょっとお話したいだけやで」
金魚「話? なんすか」
猫「うーん、ちょっと声が遠いなあ」
金魚「……」
猫「なあ、聞こえにくいからちょっと上のほうにあがってきてくれへん?」
金魚「……いや、ありえないでしょ」
猫「何そんなに警戒してんの」
金魚「いや……しますよ、そりゃあ」
猫「まさか、俺がきみらのこと食べると思ってるの?」
金魚「……まあ、猫やし」
猫「うわー心外やわ。なにそれ。めっちゃ傷ついたわ」
金魚「……」
猫「君は僕が猫やからって、そんな……そういうことするやつやと、見た目で判断するんかいな」
金魚「いや、だって……猫ってそういうもんでしょ」
猫「最悪や。こんなん話にならんわ。こっちが誠意出しても、そんな態度で返されたら、ほんま話にならん」
金魚「……」
猫「ほんまに声が聞こえにくいだけやねん。ちょっと上に来てや。ちょっとだけでええから」
金魚「……まあ、じゃあ、ちょっとだけ」

スィーと、金魚が浮上する。

猫「もろたぁ!」
金魚「!!」

猫が手を金魚鉢の中に突っ込む。

バシャアン!

猫「……」
金魚「……危な……やっぱり、お前、俺らを食おうと……!」
猫「チッ」
金魚「聞こえたぞ! 舌打ちしたろ!」
猫「いや、今のは違うねん。もっかい話合おう?」
金魚「何が違うねん!」
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テーマ : オリジナル小説
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稲田 新太郎

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