カンガルーさん

カンガルー:
カンガルー(英語: kangaroo)は、有袋類カンガルー目の一群である。
体長は小さいもので25cmから大きい種では160cm、体重は0.5kg程度の種から85kgに達する大きな種まで様々ある。毛の色もアカカンガルーのように明るく赤っぽい茶色、灰色、黄色っぽい茶、クロワラルーのように黒色の毛をしている種などがある。
雌はお腹に育児嚢(いくじのう)と呼ばれる大きな袋を持っており、その中で子どもを育てる。(wikiより)


この日、教室は歓声に包まれていた。
なぜなら、明日から春休みだから!

そして最後の授業を終えた生徒達はわくわくを胸に教室を去ろうとしていた。

男「明日から春休みけど、熊はもう予定決めてんの?」

熊さん

熊「何も無いわ。バイトしながらだらだらするだけやと思う。たぶん」

ここに例外がいた。熊の胸にわくわくは無かった。
そしてそんな微妙な返事をする熊の両手には大荷物が抱えられていた。

友達「お前、その荷物はなんなん?」

熊「見て分かるやろ。教科書とか、美術の授業で書いた絵とかや」

友達「……お前、今まで持って帰らずに、全部この教室に置きっぱなしにしてたの?」

熊「そうやけど? 駄目なん?」

友達「……いや、まあ、駄目じゃないけど……その、だらしないやろ。現に今みっともないし」

これに熊は気にしていないような様子で答えた。

熊「そんなんワイは気にならんわ。それにワイは宵越しの教科書は持たない主義やから」

友達「悪いけど何を言ってるのか全然分からんわ」

友達があきれたような顔をした直後、一匹の雌カンガルーが二人の会話に入り込んできた。

カンガルー

カンガルー「友達の言う通りだよ、熊。それは誰が見てもみっともないよ」

そう言いながらカンガルーは茶化したような笑みを熊に向けた。

対する熊の視線は下、カンガルーのお腹へと向けられていた。

熊「……なあ、なんでお前のお腹にある袋、パンパンに膨らんでるの?」

カンガルー「え? そうかな? いつも通りだと思うけど」

熊「いやいや、明らかに膨らんでるやん。はちきれそうになってるやん」

カンガルー「そうかな?」

熊「その上からちょっとはみだしてるやつ、図学の授業で作った工作品ちゃうの?」

カンガルー「違うよ。全然違うよ」

熊「じゃあ、なんで膨らんでるの?」

カンガルー「あー……たぶん、妊娠したせいだと思う」

熊「妊娠?! さらっととんでもないことをカミングアウトしたな!」

カンガルー「今この袋の中で子供育ててるから、膨らんで見えるのはそのせいやと思うよ?」

熊「なんで疑問形なんや」

カンガルー「……」

熊「……なあ」

カンガルー「なに?」

熊「赤ちゃん触ってみていい?」

カンガルー「ダメ。今そんなことされたら割れちゃう」

熊「割れる?! 割れるってお前それ、美術の授業で作った陶器のことやろ!」

カンガルー「違うよ全然違うよ」

熊「じゃあ袋の中見せて。赤ちゃんの顔が見たい」

カンガルー「ダメ」

熊「なんで?」

カンガルー「シャイだから。それに私も恥ずかしいし」

熊「ああ、お前不器用やもんな。美術の授業で作ったあの陶器なんか、形が前衛的すぎてわけわからんことになっとったもんな。確かにあれは見られたら恥ずかしいわ」

カンガルー「不器用って言うな! これはちょっと失敗しただけだから!」

熊「お前いま、『これ』っつったろ!? やっぱり陶器が入ってるんじゃねえか!」

このアホなやり取りはその後しばらく続いたが、
袋って便利そうだなあと、熊はしみじみ思いました。
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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

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No title

クマどんだけものぐさ(笑)
宵越しの教科書・・・味わいのあるクマである(・ω・)このクマ好きw

Re: No title

> クマどんだけものぐさ(笑)
> 宵越しの教科書・・・味わいのあるクマである(・ω・)このクマ好きw

ここまでくればものぐさも個性……かな?
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稲田 新太郎

Author:稲田 新太郎
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