虎さんと猫さん7

虎さん

蒸し暑い夏の夜――

ある公園に、たくさんの小さな獣の姿があった。

それは猫の群れであった。
二つの群れが対峙していた。

虎(……)

虎はその様子を物陰からうかがっていた。

双方の群れから、リーダーらしき猫が一匹ずつ前に出る。

これから始まろうとしていたのは決闘であった。
この公園の支配権を決めるための勝負であった。

睨み合う二匹の猫。

両雄の体格差は歴然であった。

片方はよく肥えた猫。
良い餌をよく食べているのが風貌からわかる。

だが、人間から愛されるほど器量が良い猫では無かった。
どちらかというとブサイクだ。

しかし威圧感がある。
その鋭い目が何かを惹きつけるのだろう。

そして、対峙するもう一方の猫、
それは間違いなく虎が探していた「彼」であった。

虎(……)

今声をかけることは出来ない。
虎は固唾を呑んで「彼」を見守ることにした。

続く
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テーマ : オリジナル小説
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稲田 新太郎

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