虎さんと猫さん6

虎さん

猫「虎さん」
虎「なんや」
猫「僕、旅に出ます」
虎「へ?」
猫「僕、あれからずっと考えてたんです。このままで干支になれるのかなって」
虎「……」
猫「それで気づいたんです。虎さんに頼ったことが間違いだったってことに」
虎「え? ワイ、ディスられてる?」
猫「違います。そういう意味じゃないです」
虎「どういうことや?」
猫「最初からなんの努力もせず、他人の力で楽して干支になろうって考えが、そもそも間違っていると気づいたんです」
虎「……」
猫「だから、自分を磨くための旅に出ようと、ここから離れようと思ったんです」
虎「……自分を磨くったって、お前、なんか当てはあるんか?」
猫「無いです。それを探すところから始めるつもりです」
虎「……」
猫「じゃあ、虎さん、今までお世話になりました。お元気で」
虎「……」

次の日、猫は本当に旅立った。

その日から三年間、猫からの連絡は一切無かった。

そして、心配になった虎が探しに行こうと出発の準備をしていたちょうどその時、
知り合いから猫の姿を見たという情報が入って来たのであった。

続く
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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

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稲田 新太郎

Author:稲田 新太郎
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