虎さんと猫さん4

虎さん

虎「なあ、ちょっと聞いてええかな?」
猫「なんすか?」
虎「タイガーショットってどう思う?」
猫「タイガーショット? それはサッカーマンガの方ですか? それとも、格闘ゲームの方?」
虎「どっちでもええよ。とにかく、どう思うか聞きたいんや」
猫「どう思うかって言われても……なんか、強そう、としか……」
虎「強そうか、まあ、それならええ。じゃあ、もう一個聞くけど、タイガー魔法瓶ってどう思う?」
猫「ちょっとよく分からないですね」
虎「せやろ!? wikiには虎のように頑丈な魔法瓶だからタイガー魔法瓶って書いてあったけど、意味わからんよな!?」
猫「いや、まあ……別にいいじゃないですか」
虎「まあ、タイガー魔法瓶はギリギリ許すとしてや、ワイが思ってるのは、最近ワイの名前が軽く使われすぎてるんちゃうかなーってことよ」
猫「(タイガー魔法瓶が許せたら何でもいけると思うんやけどなあ)軽く使われてるって、どういうことです」
虎「要はね、何でもかんでもタイガーつければええって皆思ってるんちゃうかなって」
猫「ああ……まあ、でも、名前が使われるのは良いことじゃないですか」
虎「良くないよ! 考えてみい! 自分の名前が変なものに使われてたらどう思う? 例えば『キャット便器』とか!」
猫「いきなり例えが便器とか極端ですね! まあ、そりゃあ、便器は嫌ですけど……」
虎「なんか、猫君はいまいち親身になってくれてない気がするなあ……っあ、そういうことか」
猫「なんすか、『そういうことか』って。何を一人で納得してるんですか」
虎「猫君は自分の名前があまり使われてないから、こういう悩み、わからんよね」
猫「あー、なんか今のすごい嫌な感じだった。本当にすごい嫌な感じだった」
虎「でも、実際のところ、なんかあんの?」
猫「えーと……」
虎「……」
猫「ねこじゃらし」
虎「それは違うやろ」
猫「うーんと……」
虎「……」
猫「猫だまし!」
虎「あー、うん、まあ、ちょっと弱い感じするけど、ありかな。他には?」
猫「う~~ん」
虎「……」
猫「キャッツアイ!」
虎「古いな! なんか違う気がするけど、まあ、ありやな」
猫「どうです! ちゃんとあるでしょ!」
虎「一回一回考え込みながら言われてもな……でも、これで猫君が干支になれん理由がわかったな」
猫「ここで干支に繋げますか!?」
虎「猫君の名前は必殺技に使われてないよね」
猫「え? そ、そうかな」
虎「ワイは思いつかへんで」
猫「キャットショット!」
虎「ワイのグーグル先生はそんなものは無いと言ってるな」
猫「キャットクラッシャー!」
虎「ないな」
猫「キャットブレーカー!」
虎「なんか当たるまで適当なこと言うつもりなら許さんで」
猫「ぐぬぬ」
虎「猫君……あの犬君でさえ、あるマンガでは『絶・天狼抜刀牙』とかいうカッコいい必殺技を持ってるんやで」
猫「それはなんか違う気がする……っていうか、それは犬本人が使ってる必殺技でしょ!?」
虎「まあ、確かに今の例えはおかしかったけども、要はそういうことや」
猫「どういうことですか!?」
虎「猫君……君には武器が『媚び』しかないんや」
猫(ガーン)

良い所を突かれたのか、猫はその場に膝を落とした。

虎「そう! 猫君に必要なのは野性や!」
猫「野性……」
虎「そうや! ワイルドになれ!」
猫「虎さん……わかりました! 僕、やります!」
虎「よし! そうと決まったら早速特訓や!」
猫「はい!」
虎「まずはタイガーショットの習得や!」
猫「虎さん! それはどっちですか!? サッカーの方? それとも格ゲーの方!?」
虎「サッカーや! 行くで! まずは沖縄の荒波に向かってシュート1000本!!!」
(*そのサッカーマンガではそうやってタイガーショットを編み出しました)
猫「はい!」

この時は勢いで乗ってしまったが、後で考えてみるとこれはやっぱりおかしいな、と思った猫君であった。
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テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

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稲田 新太郎

Author:稲田 新太郎
音楽好きな物書き。ゲームも好き

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